記事: 近赤外線とは?紫外線との違いと、日差しの熱をわかりやすく解説

近赤外線とは?紫外線との違いと、日差しの熱をわかりやすく解説
夏の暑さ対策というと「紫外線カット」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ただ、太陽光の中で紫外線が占める割合はごく一部です。日差しを浴びたときに熱として感じる光の多くは、赤外線、とくに近赤外線です。この記事では、近赤外線とは何か、紫外線と何が違うのか、そしてどう向き合えばよいかを解説します。
近赤外線とは?
近赤外線(NIR: Near-Infrared Rays)とは、太陽光に含まれる目に見えない光の一種で、地表に届く太陽光のエネルギーの約42%を占めています。波長はおよそ700nm〜1400nmで、可視光線よりも長く、紫外線より皮膚の深い層まで届くとされています。
地表に届く太陽光のエネルギーの内訳は、おおよそ次の通りです。
- 紫外線(UV/280〜400nm): 約5%
- 可視光線(400〜700nm): 約43%
- 近赤外線(700〜1400nm): 約42%
- その他の赤外線(1400〜4000nm): 約11%
ASTM G173-03 の基準太陽光スペクトル(AM1.5 全天日射/地表)を波長域別に積分した値。四捨五入のため合計は100%になりません。
つまり、日差しを浴びたときに「ジリジリと熱い」と感じるエネルギーの多くは、紫外線ではなく赤外線、とりわけ近赤外線によるものです。
紫外線と近赤外線の違い
ひとことで言えば、紫外線は「日焼けやシミの原因になる光」、近赤外線は「熱として感じやすい光」です。
| 紫外線(UV) | 近赤外線(NIR) | |
|---|---|---|
| 波長域 | 280〜400nm | 700〜1400nm |
| 太陽光に占める割合 | 約5% | 約42% |
| 到達する深さ | 主に肌の表面〜真皮 | 紫外線より深い層まで届くとされる |
| 主な影響 | 日焼け・シミ | 熱として感じる。皮膚への影響は研究段階 |
| 一般的な対策 | 日焼け止め・UPF素材 | 近赤外線カット素材(数値を確認) |
重要なのは、一般的なUVカット製品(日焼け止めやUPF表示のウェア)は、近赤外線を防ぐことを目的としていないという点です。UPFの数値は、近赤外線については何も示していません。
SPF・PA・UPFという3つの表示が実際にどの範囲を守っているのかは、日焼け止めは、太陽光の何%を防いでいるのか?で詳しく解説しています。
日差しの熱と、熱中症
熱中症は、気温や湿度だけでなく、日差しから受ける熱(輻射熱)も重なって起こりやすくなります。暑さ指数(WBGT)が、気温・湿度に加えて輻射熱を取り入れて算出されているのはこのためです。
熱中症は、深部体温(脳や内臓の温度)が上昇し、体温調節機能が追いつかなくなることで起こります。深部体温が38℃を超えるとめまいや頭痛などの症状が現れ、40℃を超えると意識障害など命に関わる状態(熱射病)に至ります。
厄介なのは、深部体温は一度上がると急には下げられないことです。氷や冷感グッズで肌の表面温度は下げられても、体の芯にこもった熱はすぐには抜けません。だからこそ、水分・塩分補給やこまめな休憩とあわせて、日差しを受ける量そのものを減らす工夫(日陰に入る、帽子をかぶる、肌を覆う服を着る)が大切です。
※熱中症の症状や応急処置については、環境省「熱中症予防情報サイト」もあわせてご確認ください。
近赤外線と肌の関係は、まだ研究段階
近赤外線と肌の関係については、皮膚科学の分野で研究が進められています。紫外線が主に肌の表面に作用するのに対し、近赤外線はより深い層まで届くとされ、その影響が調べられている段階です。結論が出ているわけではありません。
また近赤外線は、紫外線と比べて季節による変化が小さく、秋冬でも降り注いでいます。
近赤外線への向き合い方
近赤外線を減らす方法は、日差しを遮ること、そして近赤外線を遮る素材で肌を覆うことです。素材を選ぶときは、次の3つを確認してください。
- 数値で確認する — 一般的なUVカットウェアは近赤外線を対象としていません。「近赤外線遮蔽率」と測定波長域が示されている製品を選びましょう。
- 覆う面積を考える — 日差しを受ける面積がいちばん大きいのは胴体です。インナーで体幹を、帽子で頭と首を覆うと、日差しを受ける範囲を広く減らせます。
- 季節を問わない — 近赤外線は秋冬も減りにくいため、夏だけでなく一年を通して日差しを意識しましょう。
近赤外線を87%以上カットする「CORE SHIELD®」
当ストアが展開する CORE SHIELD®(コアシールド) は、この近赤外線に着目した日本製のウェアブランドです。レアメタル由来の特殊セラミック微粒子を練り込んだ機能繊維Trubeaute®により、近赤外線を87%以上カットします(ホワイト88.6%・ブラック87.6%/生地単体での素材メーカー測定値)。
紫外線も97%以上カット・UPF50+(ホワイト97.1%・ブラック98.7%/生地単体での試験値)。接触冷感、吸汗速乾機能もあわせて備えており、ゴルフ・現場作業・農作業・散歩など、夏の屋外活動に向いています。
まとめ
- 近赤外線は地表に届く太陽光の約42%を占め、紫外線(約5%)の8倍以上
- 日差しを受けたときに、熱として感じやすい光
- 一般的なUVカット製品は対象外。近赤外線は数値で確認する
- 秋冬も降り注ぐため、季節を問わず意識したい
UV対策に加えて、残りの光——近赤外線にも目を向けてみてください。
※本記事の太陽光の組成は、ASTM G173-03 の基準太陽光スペクトル(AM1.5 全天日射/地表、280〜4000nm)を波長域別に積分した値です。波長域の区切りは、紫外線 280〜400nm、可視光線 400〜700nm、近赤外線 700〜1400nm、その他の赤外線 1400〜4000nm としています。
※近赤外線と光老化(シワ・たるみ)の関係については、研究が進められている段階であり、確立した結論ではありません。
※CORE SHIELD®は衣料品であり、シミ・シワ・たるみを防止または改善するものではありません。
